【重要】腰痛に電気治療は効果があるのか?
電気治療は効果があるのか?
当院は腰痛専門なので、色んな腰痛の患者さんがいらっしゃるのですが、臨床の中で、特によくある質問の1つが『電気治療器の効果」』についてです。
「電気治療って気持ちいいけど、またすぐに痛くなる」
「色んな電気治療をしてきたけど、効かなかった」
といった電気治療の感想も多く、「効果があるのか」と聞かれれば・・・・・
「一応、あります」って答えるようにしています。
しかし、あくまでも”癒やしの効果”という意味合いでです。
『電気治療器は癒やしの効果でしかない』理由
理由としましては、体の構造を理解してもらえば明確なことです。
不調を改善するために最も必要なことは、血液、リンパ液、脳脊髄液といった体液循環が滞りなく流れていることであり、そのためには、脳と脊髄といった中枢神経系とそこから枝分かれする抹消神経系が正常に機能している必要があります。
神経の促通には、体内で電気信号が生じることで伝導しているのですが、そこに電気治療器による電磁刺激を与えるとどうなるのでしょうか?
運動神経、感覚神経は鈍麻をおこしてしまいます。鈍麻して機能低下させることで、筋肉が張りを失ってしまい、だるんだるんに弛緩します。ここで勘違いしてしまいやすいことですが、「筋肉が緩んだのなら、良くなったのでは?」と思いがちですが、全く逆です。
試せるのであればやってみてほしいのですが、電気治療器を使う前後で、筋力の違いをチェックしてみて下さい!
電気治療器を当てた部分の筋力が弱くなるという明確な差が出るはずです。
これは、運動神経の機能低下による結果ですが、同時に感覚神経も機能低下をおこしています。
それによって、痛みが感じにくくなっているのです。
このように機能低下を電気治療器でおこさせているわけなので、直後は、一時的に「楽になった」ように感じてしまうのです。
こういった対症療法を繰り返していても良くなることは考えにくいでしょう。
電気治療器を当てていると気持ちがいいのはよくわかりますが、こういった理由から、あくまで電気治療は慰安行為であり、癒やしに過ぎないということです。
『痛みがあるところが原因ではない』
更に電気治療器について突っ込んでいくと、そもそも電気治療器を当てるところは症状の原因ではないことも多くあります。
例えば
腰痛の患者さんには腰に
肩がこっていれば肩に
膝が痛ければ膝に
首が痛ければ首に
足が痛ければ足に
肘が痛ければ肘に
といったようにです。
この様に今まで、痛みを感じる所に電気を取り付けてもらってはいませんでしたか?
当院に来院される患者さんの多くがこのケースでした。だから、今まで改善しなかったのでしょう。
症状の原因は人によって違います!
腰痛の人でも肩こりの人でも、10人いれば10人の原因があります。
同じような症状だとしても、全く同じ原因ということなどありえないからです。
また、症状というのは、あくまで体の異常をお知らせしている警報ですので、症状を理解せずに警報だけ止めてしまうと治るものも治らなくなります。
まとめ
電気治療器と言っても、様々な種類があって、使い方も色々あるのでしょう。
今回の記事では電気治療器についての私の考えをお伝えしましたが、決して電気治療器を批判したいわけではございません。
『癒やされたい』といった目的によっては、必要な人もいるからです。
『本当に体の不調を改善したい』方にとって、今回の記事が有意義な情報であれば幸いです。
どこに行っても改善しない痛みでお悩みの方は、当院にお任せください!
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