【坐骨神経痛】ブロック注射で症状が増悪した患者さんの症例
今回は86歳、女性患者さんの症例です。
この方は仙骨付近から右下肢に痛みが現れ、整形外科に通院しリハビリに励んでいたそうですが、良くなるばかりか徐々に症状が悪化していたそうです。挙げ句、仙骨部付近に注射をした直後から歩けなくなり、その日は何とか足を引きずって帰宅されたそうです。それから症状は悪化の一途をたどり、遂には右大腿部が引きちぎられるかのような痛みが出現し、息子さんに連れられて当院に来院されました。
仙骨部ブロック注射とは?
ブロック注射というのは、種々の神経痛や関節痛に対して局所麻酔剤やステロイド剤を障害を受けているであろう神経や関節に直接あるいはその付近に薬剤を注入するものです。仙骨部に行う注射には仙骨裂孔ブロック、硬膜外ブロック、神経根ブロックなど数種類かあります。お薬なので当然ですが副作用や合併症のリスクは伴うようです。もし注射を考えている方はよくお調べになってから選択したほうが懸命でしょう。
【ポイント】ブロック注射は対症療法です
ブロック注射はあくまでも症状を麻酔薬で麻痺させて感じなくさせる注射です。今までにもお伝えしていますが、外傷を除いては痛みなどの症状というのは、必要があって治るために表現しているので、症状を感じ無くなってしまっては治るものも治らず、慢性化あるいは悪化してしまうことになります。ブロック注射以外でも、症状だけのフォーカスしたマッサージや整体、電気治療等の対症療法にも注意が必要です。
椎間板の異常
この患者さんの診断をしていくと腰椎の椎間板の異常が1番と2番の間、3番と4番の間、5番と仙椎1番の間の3箇所でみられ、それが右坐骨神経に波及していました。また、何よりも早急に麻酔薬の排出を促して上げる必要があります。そのために正確に状態を診断して回復の道筋を立てていかなくてはいけません。この患者さんの場合は、腰椎1番と2番の間の椎間板の異常がメジャーの原因でした。
回復力は生きている限り存在する
いくら高齢者であろうと素晴らしい回復力がわれわれには備わっています。どんな高価な薬よりも効果があり副作用は一切ありません。今回の患者さんも初回の来院以降は1人で電車と徒歩で来られるまでに回復しました。また、それ以外にも便秘、足のむくみ、冷え、尿排障害も改善してきたようです。
薬や対症療法では健康にはなれない
これを読んでいる方の中には、既に理解されている方も多くいらっしゃると思いますが、薬や対症療法では「臭いものにフタ」をしているに過ぎず、本来の健康な体からどんどん離れていき、更に病気を治すことが困難な慢性症状が出来上がってしまうのです。痛い部分をやみくもに押すマッサージも同様です。なるべく早めにこの事実に気がついていただき、負の連鎖から脱却するように努めてください!当院ではそのためのサポートをさせていただいています。どこに行っても改善しない症状でお悩みの方は是非ご相談ください。
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